男子下着草創期

男子なら一度は通る「脱・白ブリーフ期」
中学の体育の授業の着替えの時、もしくは部活の着替えシーンで一つの衝撃を受ける。
『あいつトランクスだぜ…ヒソヒソ』
周りの先駆けてトランクスを穿き始める奴は、兄貴の影響をかなり受けている。
そして、そういう奴は、大抵こう言う。
「トランクスってさ、なんかいいんだよね」
それを聞いた、親の買ってきたグ○ゼの白ブリーフを何の疑問もなく穿いている男の子たちは心の中でこう叫ぶ。
『なんかいいって、何が良いんだ』、と。
この時から、初めての男の苦闘が始まる。


家に帰ると開口一番、「母ちゃん、トランクス買って来てよ!」
唐突な申し出に母親は動じない。
3枚、980円のトランクスを「これでしょ」と自身ありげに息子に差し出す。
しかし、息子、何か違う。何かが違うが、何が違うか分からない。
そして「こんなんじゃね〜よ、なんか、なんかCKとかあるじゃん」と母に言う。
トランクスの情報が乏しい息子は、必死で「カルバンクライン」というキーワードを手繰り寄せた。
しかし、母の反論を説き伏せる事もできず、不本意のまま、3枚、980円のトランクスに足を通す。
「これがトランクスなのか・・・」
ブリーフのあのフィット感はなく、イチモツの落ち着かないブラブラ感。
「これが『なんかいい』なのか」
これが一般男子のトランクス創成期である。


ま、オレは「白ブリーフ期」から「ボクサーブリーフ期」に突入しました。
トランクスのあのブラブラ感が落ち着かなくてね。
ちょうど出始めのボクサーブリーフに即座に乗り換えました。
それ以来はあれこれと穿き試してます。