奇跡を観る

奇跡 [Blu-ray]

奇跡 [Blu-ray]

九州新幹線「つばめ」と「さくら」の一番列車がすれ違うとき、奇跡が起きる!?
そんな噂がすべての始まりだった―。
離れて暮らす家族の絆を取り戻すため、奇跡を信じた子供たちと、彼らを見守り、翻弄され、癒されてゆく大人たちの想いを描いた感動エンターテイメント。

涙するような家族愛はないし、本当に奇跡が起こるわけでもないし、ハラハラドキドキの展開もない。
でも、心の奥の方がじわーっと温かくなるいい映画でした。


ネタバレにならない範囲で印象に残ったシーンをひとつ。
桜島の火山灰という名の現実を受け容れられなかった航一(まえだまえだ兄)が、桜島に向かって「いってきます」と「ただいま」を言うシーンがあるんですけど、妙に自分と重なってしまってグッきてしまいました。
二つのセリフの間にもある出来事があるんですけど、辛い現実を乗り越えるってことに大人も子供も関係ないよなと思いました。
あと、是枝監督うまいなーと思うのが、子供の描き方。
移動は意味なくダッシュするとことか、優しくされた先生をすぐ好きになるとか、交通費は計算しても泊まるところを考えてないとか、時々大人に残酷だったりとか。
子供っぽくても子供臭くないというのかな。
普通の子供が普通に喋ってるように見えるのがさすがです。
多分、また観たくなると思います。

映画『奇跡』予告編