夢のような日々

第一に、功労者のための試合をこの時期にやらなければならないと理由はありません。
現在はシーズン真っ最中であり、各クラブの反対を押し切ってやるほど、重要なものではありません。それにジーコとクラブの関係を悪化させる恐れもあります。
また、先日お話した中澤選手のコメントのように、控えや若手がアピールするチャンスを監督自らつぶしているわけですから、監督としてこの判断が賢明とは思えません。
そして何より、誰がこのプランを望んでいるのでしょうか?
カズや中山や秋田は望んでいるのでしょうか?
控え選手や若手は望んでいるのでしょうか?
そしてファンは、それを望んでいるのでしょうか?
ジーコにはもう一度、誰のための試合なのかをよく考えて頂きたいです。


僕の中の結論としては、ジーコがやろうとすることには賛成です。
これまで現役を退いてきた選手に対して、協会はあまりに疎かでしたから、敬意を表し労をねぎらうということには諸手を上げて大賛成です。
ただそれをやる形をもっと適した場でやってもらいたいのです。
その取り組みはすばらしいものですから、それをより良い形で実現してほしいです。
たとえば、代替案として「日韓チャリティーマッチ ALL JAPAN vs ALL KOREA」というのが浮かびました。
日韓のナショナルチーム同士の対戦ではなく、今回候補に挙げられているカズや中山の世代からアテネ世代などの若手で構成されたALL JAPANと、Jリーグに所縁のある韓国人選手を含めたALL KOREAとのチャリティー日韓戦とし、収益の一部を被災者に対する義援金として寄付するという形も面白いのでは、と思います。
阪神大震災の時は、FIFAウイイレのオールスターチームのようなチャリティーマッチをしたことがありましたが、日本は日本のやれる範囲でやればいいと思います。その中で韓国サッカー協会に協力要請をしてもいいと思います。
たくさんの避難所生活をされている方々に夢を与えるということも、スポーツ選手にとって大事な仕事だと思います。
こんな夢のような試合が組まれることを1人楽しみにしています。


最後に、これはあくまで僕の希望的観測なんですが、今回、ここまで議論を呼んだことで、今後の引退選手に対するの扱いに関心が集まるのは必至だと思います。
ということは、もしかしたらジーコはここまで見越して、こんな状況の中でこのプランをぶち上げたのではないでしょうか?
ジーコは今このプランを出せば、自分は叩かれるが大きな議論を呼び、今後の取り組みにいい影響を残すだろう…。
というのは、いささか都合の良すぎる考え方でしょうかね。。